湯主一條は、宮城県南部にある600年以上の歴史を持つ小さな温泉地にある温泉旅館だ。当主を務める一條家のルーツは京都の公家である。桶狭間の戦いに敗れ、身体の傷を癒すためにこの地にやって来て、地元の農夫から温泉の権利を譲り受け、湯小屋を始めたという。それ以来、400年以上にもわたって、湯治宿として経営を続けてきた歴史ある家族経営の老舗企業である。